「初当たりから100%ST突入」。GGOの看板は、近頃のLT機の中では異質に優しい。「初当たりの半分で何も起きず通常に戻る」という、最近の台でよくある絶望がない。座れば必ず何かが始まる。
だが、だからといって「甘い台」と誤読すると痛い目を見る。この台の本当の壁は、入り口ではなく「その先」にある。数字で見ていく。
スペック
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 大当り確率 | 約1/319.9(RUSH中 約1/99.9) |
| 初当りST突入率 | 100%(うち97%がSJ JUDGE、3%が直SJ RUSH) |
| SJ JUDGE | 50回転のST 突破期待度約39.5% |
| SJ RUSH(LT) | 160回転、継続率約80% |
| RUSH中出玉振り分け | 3600個30% / 2100個20% / 1500個25% / 900個10% / 600個10% / 300個5% |
大都技研。1種2種混合のミドル。複数媒体で数値は一致している。
構造の解剖:壁は「入口」ではなく「50回転の関門」にある
① 入り口は100%。だが、それは「LTではない」
初当たりを引くと、100%でSTに入る。ここだけ見れば夢のような台だ。だが、入るのはせいぜいSJ JUDGEという50回転のショートST。ここで約1/99.9を引いて初めて、本命のLT「SJ RUSH」に昇格する。つまり100%という数字は「LTに入る確率」ではなく、「関門に立てる確率」だ。
② 本当の関門は「約39.5%」
この台の重さは、SJ JUDGE 50回転で約1/99.9を引き当てる「突破期待度約39.5%(約40%)」に集約されている。約2.5回に1回しかLTに繋がらない。しかも、チャンスは初当たりごとに必ず訪れるが、50回転という短さの中で決めないと、また通常に戻され、次の初当たりから仕切り直しになる。「入るのは簡単、でも突破できるかは別」―これがGGOの肝だ。
この突破率、約39.5%という数字を、頭で言われてもピンと来ないと思う。そして突破した先のSJ RUSHは継続率約80%も。当ブログの連チャンシミュレーターで「GGO」を選んで、継続率のスライダーを80%に合わせて動かしてみてほしい。80%がどれくらい連チャンするのか、そしてその手前の約39.5%を突破してやっとLTに辿り着く確率がどのくらいなのか、体感で掴めるはずだ。
連チャン確率
シミュレーター
継続率をいじって、RUSH/LTが何連するかを試せます。下を開けば「そもそもLTに辿り着く確率」まで見られます(覚悟はいいですか)。
N回以上 続く確率
RUSH/LTに入った後、N回以上当たる確率です。
| 継続回数 | 確率 | 体感 |
|---|
p ÷ (1 − p) 中央値 = log(0.5) ÷ log(p) N回以上 = p の N乗LT(RUSH)到達までの道のり
通常から「LT+N連」までの通算確率
ヘソから打ち始めて、LTに入り、さらにN連する確率です。
| 到達点 | 確率 | 通算 |
|---|
③ この台の「重さ」はどこにあるか
多くのLT機は、「入るか入らないか」の振り分けで重さを表現する。例えば賭ケグルイは入口を極端に渋くして「入ったら近い」設計、ゆゆゆは入口を甘くして「入ってから遠い」設計だった。
GGOはそのどちらとも違う。「関門に立つ」こと自体は100%で保証しておいて、LTの一歩手前にあたるSJ JUDGE、50回転の突破、約39.5%に重さを集めた。「絶望はさせない、でも関門は一つだけ明確に置く」―これがGGOの重さの置き方だ。打ち手は「何も起きずに飲まれる」徒労感を味わわずに済む代わりに、「ここで引けばLT」の50回転に毎回ヒリつくことになる。
LT3.0規制から見た立ち位置
GGOは「初当たり100%ST突入」を謳う、いわばLT3.0の中でも「入口の絶望を減らした」タイプだ。ただ、規制の枠内で期待値はどの台も横並びに揃うよう設計される。だからGGOは、入口を100%にした分、その先のSJ JUDGE突破を約39.5%に絞ることでつじつまを合わせている。「どこかを良くすればどこかが重くなる」―規制下の設計とはそういうものだ。期待値そのものが突出して高いわけではなく、「絶望のなさと関門のヒリつきを交換した」台だと考えるのが正しい。
で、どう捉えるか
向き不向きは、あなたが何にストレスを感じるかで分かれる。
「座っただけで何も起きずに飲まれる」のが一番つらい人には、GGOは向く。初当たりさえ引けば100%でSTに入り、必ず「ここで引けば」の50回転が訪れる。やることがある、退屈しにくい。
逆に、「チャンスはもらえるのに決め切れない」ストレスに弱い人には、じりじり効いてくるかもしれない。約39.5%を外し続けると、「関門には毎回立てるのになかなかLTに到達しない」という独特のフラストレーションがある。ただし、一度SJ RUSHに入れば継続率約80%、上振れたときの出玉速度と「弾丸の雨」は現行機種屈指。この「入口の安心感」と「関門のヒリつき」の落差に耐えられるかどうかが、この台との相性を決める。
まとめ
GGOは、「初当たり100%ST突入」という看板で入口の絶望を消しているが、本当の関門はSJ JUDGE 50回転の突破率約39.5%にある。入口は軽い、だがその一歩先に明確な壁が一つだけ置かれている。賭ケグルイが入口で殺す台、ゆゆゆが奥で焦らす台だとすれば、GGOは「決めさせる壁を一つに絞った」台だ。
実際にこの台を打った日の記録は別途実践日記にあるが、あの日勝てたのは、まさにこの約39.5%の関門を短時間に何度も突破したからだった。構造を知ってから振り返ると、あの「引き戻し」が確率的にどれくらいの上振れだったのかが見えてくる。


